ボロ戸建てリフォームに不動産投資するメリット・デメリット

ボロ戸建てリフォームに不動産投資するメリット・デメリット

不動産投資をしているオーナーの方で、築古のボロ戸建てリフォームを検討したことがある方は多いはずだ。

空家率が上昇している日本ではリーズナブルな価格のボロ戸建てを見つけやすく、うまくすれば初期投資を抑えて家賃収入を得ることができる。

しかし中古戸建ては状態によってリフォーム費用が大幅に変わるため、しっかり見極めないと失敗するリスクも高い。

今回はボロ戸建てリフォームに投資するメリット・デメリット、失敗を防ぐコツや探し方を詳しく解説する。

 

 

ボロ戸建てリフォームに投資するメリット

 

初期投資が安い

築年数の経ったボロ戸建てはほぼ土地の価格だけで入手できるケースが多く、初期費用を抑えられるのは大きなメリットだ。

最初の一軒として入手しやすいし、ローン残債があるなど融資を受けにくい方でも購入ハードルが低いだろう。

100万円以下で出回っているボロ戸建ても多いため、本業で貯めた現金で不動産投資を始めるといった選択肢もある。

現金購入なら手数料や利息も浮くため、さらに初期投資を抑えることができる。

 

早期黒字を達成しやすい

初期費用が安いボロ戸建ては、その分利回りが良く早いタイミングで黒字経営を達成しやすいのも魅力だ。

新築物件に多額のローンを組んで投資する場合、元本を回収するまでには長い時間がかかる。

ただしデメリットで詳しく述べるが、ボロ戸建てはリフォームにかかる費用が大きくなることもあるので注意が必要だ。

 

万が一のリスクが少ない

ボロ戸建て投資のメリットとして、万が一経営がうまく行かなかったときのリスクが少なく、撤退しやすい点も挙げられる。

数千万円単位の初期投資をした物件は失敗が許されないし、撤退したときの経済的ダメージも大きい。

しかし数百万単位で始められるボロ戸建て投資なら、次のチャンスに備えることも可能だ。

 

物件選択肢が多い

空家率が上昇している日本では、ボロ戸建ての物件選択肢が多いこともメリットの一つと言えるだろう。

1998年に11.5%だった空き家率は2018年には13.6%に増加している。

※参照:国土交通省

中古戸建て市場全体の物件数が増えれば、それだけ条件の良いボロ戸建てを見つけやすくなる。

空家率の上昇は日本全体としてみるとマイナス要素ではあるが、不動産投資としてはプラスになり得るということだ。

またボロ戸建投資は空き家の有効活用にもつながるため、社会的意義も大きい。

ポイント1

 

ボロ戸建てリフォームに投資するデメリット

 

リフォーム費用が多くかかる可能性がある

築古の木造戸建ては一見状態が良くても、床下のカビや腐食、天井裏の雨漏れ、シロアリ被害など、目に見えないトラブルが隠れているケースが多い。

内見時にトラブルや劣化を見逃すと、物件契約後にリフォーム費用が跳ね上がって大失敗する恐れがある。

100万円以下で購入したボロ戸建てに、数百万円リフォーム費用が掛かって大赤字・・・という可能性があるということだ。

ボロ戸建てをメインに扱う投資家の中には、DIYでリフォーム費用を抑える方も多いようだ。

ただしその場合もオーナー自身の人件費はかかるため、どのようにリフォームするのかまでしっかり検討すべきだろう。

 

不具合が発生しやすい

木造戸建て住宅は築年数が経つほどに劣化が進むため、賃貸経営中のトラブルが発生しやすいのも注意すべきデメリットだ。

ポタポタ水漏れや建具のゆがみなど、不具合が多いと補修費用が掛かるし入居者にも迷惑が掛かる。

リフォームである程度防ぐことはできるが、給排水管の入れ替え、配電盤交換など細かい部分まで手を入れれば当然費用も高くなる。

ボロ戸建て投資では初期費用と利益見込みのバランスを考えつつ、不具合対応用のマージンを多めに設けておくべきだろう。

 

融資を受けにくい

価格の安さが魅力のボロ戸建てだが、資産価値が低い分融資を受けるのは難しい傾向がある。

ボロ戸建てはほとんど法定耐用年数を超えているため、一般的な金融商品だと審査を通らないケースが多い。

実際にボロ戸建てでも融資を受けられたという情報もあるが、ある程度多くの金融機関に相談する必要はあるだろう。

ポイント2

 

ボロ戸建てリフォーム投資の失敗を防ぐコツ

 

建築知識のある人物と正確なリフォーム費用を見積もる

ボロ戸建て投資では、リフォーム費用がどれくらいかかるのか正確に見極めることが非常に重要だ。

前述したようにボロ戸建ては目に見えない劣化やトラブルが多いが、一般の方が見抜くのは難しい。

建築知識が豊富な人物と物件を内見し、正確な状態とリフォーム費用を見積もってもらうのが望ましいだろう。

リフォーム店や工務店の中には、契約前の物件の内見に同行してくれる会社もある。最終候補の物件が絞り込めているなら、施工店に事前見積りしてもあるのも良いだろう。

必要ならホームインスペクターなど有料サービスも活用し、見えないトラブルと追加費用を防止しよう。

 

入居者が集まる環境か確認する

建物の状態に加えて、物件の周辺環境もしっかりチェックすべきポイントだ。

どんなに条件や状態が良いボロ戸建てでも、そもそも入居者が集まりにくい環境では経営失敗する可能性が高い。

築古のボロ戸建てが建っているということはエリア全体が開発から年数が経っており、居住環境が悪いケースも考えられる。

近くの商店や公共施設の撤退、ボロボロの空き家だらけで治安が悪いなど、入居者が敬遠する環境になっていないか確認するべきだ。

 

ボロ戸建ての探し方

 

インターネット検索

少ない労力で多くの情報を得られるインターネット検索は、ボロ戸建て探しのスタンダードと言えるだろう。

ただしネット上に出回っている情報は多くの投資家がチェックしているため、条件の良い物件はすぐに売れてしまう可能性が高い。

ネット検索で良い物件を見つけるためには、定期的なチェックとある程度の時間がかかると考えた方が良いだろう。

 

地元に精通している不動産会社に相談

投資物件を探しているエリアがある程度絞り込めているなら、地元の不動産会社と懇意になっておくのも一つの手だ。

条件の良いボロ戸建てが売りに出た際、ネットで情報を公開する前に声をかけてもらえる可能性がある。

自ら足を運ぶ手間と時間はかかるが、本腰を入れて投資物件を探すなら早めに相談しておくのが良いだろう。

 

空き家バンク

空き家を売却したい人と購入したい人を自治体がマッチングする空き家バンクも、ボロ戸建て探しで活用したい制度だ。

空き家バンクで出回る戸建て物件はさまざまだが、一般市場だと買い手が付きにくいボロ戸建てがリーズナブルな価格で売りに出るケースも多い。

仲介業者を挟まないため、空き家バンク自体には仲介手数料が掛からないのも大きなメリットだ。

自治体によって空き家バンクの有無や物件数は異なるが、情報のチェックも無料なので活用しない手はないだろう。

 

まとめ

ボロ戸建てリフォーム投資にはメリット・デメリットがあり、両方把握して精度の高いシミュレーションをすることが大切だ。

特にリフォーム費用は物件によって大きく異なるため、必ず建築知識のある人物と正確な見積もりを出してほしい。

上手く物件を選べば最初の一軒にも次の一軒にも適しているので、一つの選択肢として検討してみると良いだろう。

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最終更新日 : 2020年4月20日
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